この記事はなに?
- ちょっとした頭の体操である
- つらつら思ったことを書くだけ
デジタル母子手帳
個人的な見解
- 本当に必要な状態を満たして、普及すればとても良いことだと思う
- しかし
- ここは2019年の日本
- あの
マイナンバー
を作り出した国やぞ
最低限必要な要件を考える
現状
- 公的・民間問わず、複数の母子手帳サービスがリリースされている
www.mchh.jp www.boshi-techo.com
各種記録機能
- 予防接種などの記録を保持する
- 必要な記録(1語、2語の発話時期とか)を書き込める
- その時の状況、単語内容などのメタデータ(コメントデータ)を書き込める
アクセス権限の付与
- 母子手帳は、「母」「子」だけが使うものではない
- 必要に応じて家族や医療従事者・関係者(医師、父、祖父母、保育園の先生、etc...)がアクセスできなければならない
- 現代のスマホはプライバシーの塊であるため、あまりユーザーの目のつかない場所に移動されるリスクは避けなければならない
- そもそも最短1分以内でロックが掛かってしまう
リテラシーとセキュリティの問題
- 母子手帳は「スマホを無くした」程度で復元できなくなたら困る
- 「機種変更は引き継ぎコードが必要です」「スマホを無くしたら諦めてください」では使用を継続できなくなる
- アカウントのような仕組みに落ち着くと思われる
- アカウントに登録したメールアドレスにアクセスできなくなる未来がある
- キャリアメール、お前はダメだ
- 複数のサービスがあるということは、病院関係者はサービスごとに母子手帳にアクセスできなければならない
- 病院がサポートしてない場合、「自分で操作してね」となって予防接種の記録を書いた紙を渡されるだろう
- それをどのように入力する?
- スマホで写真撮影 -> 取り込みだろうか
- 画像のママじゃないと辛い
- フォーマットが画一的じゃないので、多分正常に読み込める紙面はほとんどない
- じゃあ「検索性」はどうなる?
- でぃーぷらーにんぐってやつでなんとかして!!
- 母子手帳のアカウントオーナーは誰なのか?
- 最初のオーナーは母親となる可能性が高いが、オーナーは変更できなければならない
- 「母子」手帳であるが、母親に親権があるとは限らない
- 裁判所命令によって「オーナー情報の変更」をサポートできるのか?
- 自分自身の母子手帳へのアクセス権は、認められるのか?
- 親と折り合いが悪い、親が不慮の事故で亡くなった場合、自分自身の情報へアクセスできなくなる可能性がある
適切なエクスポート
- 民間サービスは、かんたんに終了する
- サービスの運営・開発はタダじゃない
- 新しいOSバージョンへの対応もタダじゃない
- ソフトウェア開発者は(多くの人々・先人の努力により)平均より高い賃金ベースとなり、人件費が想像以上に高い
- 娘が生まれたときに産院と提携していたサービスはサービス終了によりアクセス不可、写真のみエクスポートできた
- サービス終了時、エクスポートできなければならない
- 最終的に人間が判読可能な状態が望ましい
- 製本のようなサービスになるだろうか?
- 物理メディアが絡むとまた維持費が上がる
- 他のサービスの相互運用は?
- 難しい
- 民間サービスは「独自性」や「他よりも優れている点」を推しだしてシェア拡大を図る
- 互換性が完全に取れない仕様がある可能性が高い
- 特許や実用新案といった形で自社を保護するしね
公的な機関がやってくれるのか?
- 厚生労働省主導になるか?
- すでに母子手帳を持っている人たちの引き継ぎはどうするか?
- 将来、Webに変わる新しい仕組みが出来る可能性
- 50年後の未来、一般的なデータベース(MySQL、その他色々)が存続できているか
- その時時で技術的負債を取り払えるか
- まあ、大きな予算を獲得するのは難しいやろうなぁ
- だって「いま動いている」から
- ひたすら延命措置を続けるのだろう
他のサービスはどうなっているか?
- 誰もが必要で、民間もやってる、そう、金融
- めっちゃ莫大な金をかけて、ちょいちょい失敗する
- 「国民全員、青い銀行の口座をメインにしろ」はちょっと心が辛い
20年後の未来
- 自分の子供達が大人になるまでに、「紙の母子手帳」に変わるより便利で優れたものを作り出して上げるのが我々世代の役目だとは思う
- 道は険しく、僕は今日もKotlinを打つ。
System.exit(1)